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スリッパが原因で外反母趾を患う方は大勢いらっしゃいます。
異邦人のお客様にも日常生活の大半をスリッパで過ごしていて、外反母趾を悪化させたと思われる方がよくご来店されます。
外反母趾を患っている方にとって、普段から履くスリッパで外反母趾を予防することができるとしたら嬉しいですよね。
そこで今回は、外反母趾の予防に効果的なスリッパについてまとめました。
このページの目次
外反母趾を予防するスリッパ
スリッパとして使われている履物には様々な形があります。
最も一般的なつっかけタイプ・鼻緒が付いた草履タイプ・靴のようなルームシューズタイプ・靴下のようなソックスタイプなど好みやデザインで様々な商品が販売されています。
その中でも、外反母趾を患っている方や、外反母趾を予防したい方にオススメのスリッパは、
- 草履タイプの5本指スリッパ
- つっかけタイプのアーチサポートスリッパ
- 靴のようなルームシューズ
の3種類です。
一般的な「つっかけタイプ」・「草履タイプ」のスリッパは外反母趾の方にはあまりオススメできません。
草履タイプの5本指スリッパ
草履タイプの5本指に分かれたスリッパは、足の指でしっかり地面を踏む癖をつけることができます。
指が分かれているため、足の指で地面を掴もうとする力が働くからです。
地面をしっかりと足の指で掴んで歩くことで、外反母趾気味の足の動きを正す効果があります。
また、足裏の筋肉を柔軟に保つ効果もあり、足首・ふくらはぎ・ふともも・膝・腰などへの負担も軽減させることができます。
足の指も手の指と同様にしっかり開くことによって血流を促進し、普段はあまり使われていない足の指の筋肉を柔軟にする働きがあります。
足の指や足裏の筋肉を柔軟に保つことは外反母趾を予防するうえでとても大切です。
異邦人でも一部の店舗で販売させていただいています。
つっかけタイプのアーチサポートスリッパ
つっかけタイプのアーチサポートスリッパは、土踏まずにあるアーチをサポートする効果があるスリッパです。
足裏の土踏まずは横向きのアーチと左右2つの縦アーチの3つのアーチで支えられています。
外反母趾を患っている方はアーチの形が崩れ、足が変形してしまっていることが多いです。
アーチをサポートし、足裏の形を自然に近い状態に保つようにすることが外反母趾の予防になります。
年齢や生活習慣が原因で足の筋力が落ちてくると足のアーチが崩れやすくなり、外反母趾が進行しやすくなります。
また、足裏アーチの崩れは足底筋膜炎や扁平足など他の足の疾患を引き起こす原因にもなっています。
靴のようなルームシューズ
靴のようなルームシューズはスリッパと違って「足のかかと」が履物に固定されます。
ルームシューズを履くとスリッパ特有の”パタパタ”するような歩き方になりません。
普段履いている靴と同じような足の使い方で歩くことができ、足への負担を軽減して室内で過ごすことができます。
正しい歩き方は「かかとから着地」して、「つま先で蹴り出す」動きです。
正しい歩き方をすることで足裏の筋肉を正常に機能させることができるようになり、外反母趾の予防へと繋がっています。
外反母趾の予防は他の足の疾患の予防にもつながるため、可能であれば室内ではスリッパではなくルームシューズを履くことをオススメします。
ルームシューズを選ぶ際は、足に合うルームシューズを履かないと効果がありません。
購入する時は、必ず試着して足に合うか確認してからお買い求めください。
裸足や5本指の靴下も効果的
外反母趾の予防には室内で履物を履かずに過ごすことも効果的です。
室内を裸足や5本指の靴下で過ごすことで、足が持つ本来の動き妨げることなく使うことができます。
外反母趾の予防に大切なのは「足が正しく機能すること」です。
冬場は少し寒いかも知れませんが、裸足や5本指靴下で過ごしてみてはいかがでしょうか?
寒いからと5本指靴下を重ね履きすることはあまり効果がないため、お気をつけください。
既にアーチの形状が崩れていて外反母趾になっている方にはアーチをサポートできるタイプの履物の方がオススメです。
一般的なスリッパは外反母趾の原因になるかも!?
一般的なつっかけタイプや草履タイプのスリッパは外反母趾の原因になりやすい要因があります。
- 脱げやすい形
- 歩き方
この2つの要因が足の筋肉を正常に働きにくくする原因です。
スリッパを履いて歩く時に無意識にスリッパが脱げないように歩いていませんか?
スリッパが脱げないように歩くためには、つま先を進行方向に向けながらスリッパがひっかかる形で前に進まなくてはいけません。
また、着地する時もスリッパが脱げないようにつま先や、足全体で着地します。
正しい歩き方は「かかとから着地してつま先で蹴り出す」です。
つっかけタイプや草履タイプのスリッパを履いていると、正しい歩き方ができません。
スリッパを脱げないように履いて歩く時は、知らない間に足裏の筋肉や足首などに負担がかかっています。
足に負担がかかると足裏の筋肉が緊張状態になり、アーチに負荷がかかって外反母趾を悪化させる原因になります。
外反母趾になる原因
外反母趾になる原因は靴やスリッパなどの履物だけではありません。
体重の増加・加齢による筋力の低下なども外反母趾の原因です。
異邦人のお客様で外反母趾に悩まされている方に最も多いのは中高年の女性です。
靴による影響
若い方で外反母趾になっている方の多くの原因は「靴」にあることが多いです。
足に合わない靴を履き続けていたり、足に大きな負担がかかる高いハイヒールなどを頻繁に履いていると外反母趾を患う原因になります。
若いうちは筋力で維持できていても、年齢を重ねると影響が出ることもあります。
靴はなるべく足に負担のかからない靴を履くようにすることが外反母趾の予防につながります。
筋力の低下
外反母趾は加齢による筋力の低下・体重の増加なども原因です。
若いうちは足裏の筋力で維持できているアーチも、普段から意識をしていないと加齢と共に低下します。
特に毎日室内で長時間スリッパで過ごす専業主婦の方は気をつけてください。
知らない間に足へ負担がかかり、外反母趾を患っています。
外反母趾予防にはルームシューズがオススメ!
外反母趾の予防のスリッパを2つ紹介しましたが、2つのスリッパのメリットを得られるのがルームシューズです。
ルームシューズはかかとが固定されるため、歩いていて足から脱げることがありません。
歩く時に足のつま先で蹴り出す正しい歩き方ができ、足の裏の筋肉を正しく動かすことができます。
また、ルームシューズの中にはインソールを入れて使うことができるタイプもあります。
インソールを入れることで、アーチをサポートをすることもできます。
室内で履くには少し抵抗があるかも知れませんが、履き続けていると慣れてきます。
かかとが固定されるルームシューズ
ルームシューズを選ぶ時は、歩く時にかかとが固定されるルームシューズを選んでください。
かかとが固定されていないと、スリッパを履いているのとあまり変わりません。
また、脱ぎ履きが楽だからと”大きいサイズ”を選ぶのも止めてください。
足に合わない靴は足の健康を損なう原因の1つです。
足に合うサイズのルームシューズを履いて、外反母趾予防に役立ててください。
ルームシューズにインソールを入れるのも効果的
ルームシューズの中にはインソールを入れて履くことができるタイプもあります。
アーチをサポートするインソールを入れることで、アーチサポートスリッパの効果も得ることができます。
足に合うインソールが見つからない場合はオーダーメイドインソールを利用するのがオススメです。
オーダーメイドインソールは足の裏の形にピッタリと合うインソールを1つ1つ型取りするタイプのインソールで、価格は大体10,000円〜20,000円程度かかります。
1度作ると、毎日履いても1年〜2年は足にピッタリと合ったインソールで足の働きをサポートします。
異邦人でもオーダーメイドインソールとルームシューズをセットで購入されるお客様も多いです。
まとめ
外反母趾をスリッパで予防するために1番オススメなのはインソールを入れて履くルームシューズです。
- 草履タイプの5本指に分かれたタイプのスリッパ
- つっかけタイプのアーチサポートスリッパ
の2つのスリッパも外反母趾にの予防に効果があります。
一般的なつっかけタイプのスリッパは正しく歩くのに適した形状ではありません。
意識しない間に足へ負担がかかり、外反母趾を進行させる原因の1つになっています。
外反母趾になる原因は靴やスリッパなどの履物の影響や、加齢による筋力の低下や体重の増加など様々な要因があります。
足に合う靴やスリッパを履くことで、足裏の筋肉にかかる負担を減らして外反母趾を予防してください。
外反母趾の予防は結果的に足底筋膜炎や扁平足など他の足の疾患予防にもつながります。
異邦人では年配の専業主婦のお客様へ「ルームシューズ」と「オーダーメイドインソール」を併用することをオススメしています。
中でもシダス社製の「パルク」シリーズは脱ぎ履きもしやすく、インソールを入れて履くこともできるため多くのお客様にご愛用いただいております。
外反母趾で悩んでいらっしゃる方は毎日長時間履いている”スリッパ”を見直してみてはいかがでしょうか?