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日本の総人口の約1割が腰痛に悩んでいると言われています。
腰痛は原因がはっきりと分かっていない疾患の1つです。
近年の研究で、体の歪みの改善や筋力を強化することで腰痛の痛みが軽減することが分かっています。
ウォーキングシューズを正しく履くことで、体の歪みの改善や筋力の強化をサポートして腰痛が改善する可能性があります。
そこで今回は、ウォーキングシューズが腰痛改善につながる理由についてまとめました。
このページの目次
ウォーキングシューズで腰痛は改善する?
慢性的に腰痛で悩んでいる方にとって、腰痛を日常生活で改善出来れば嬉しいですよね?
腰痛は様々な原因が複雑に絡み合い、慢性的な痛みを伴います。
病院で腰痛の直接的原因が特定出来るのは15%程度です。
原因不明の慢性的な腰痛の改善には体の歪みを改善し、筋力を強化することで改善することが分かってきました。
ウォーキングシューズを正しく履き、正しく歩くことで体の歪みを正し、筋力を強化して腰痛改善に取り組んでみませんか?
靴と腰痛の関係
靴と腰痛は大きく関係しています。
靴を履いて歩くことは、下半身をメインに使っているように見えまよね?
しかし、実はスムーズに歩くためには全身の様々な筋肉をバランスよく使っているのです。
足に合わない靴を履いていると、自分では分かりませんが少しずつ体のバランスを崩して体が歪む原因になっています。
- 足に合わない靴を履く
- ↓
- 靴の中で足が動く
- ↓
- 足指や足裏の筋肉に負担がかかる
- ↓
- 足指や足裏の筋肉をかばうために足全体の筋肉に負担がかかる
- ↓
- 足全体の筋肉が疲れて衝撃を吸収できなくなる
- ↓
- 吸収できない衝撃が腰の筋肉の負担になる
- ↓
- 慢性的な腰痛になる
このように足に合わない靴を日常的に履いていると最終的に腰痛を引き起こす原因になっています。
ひどい方は肩こりや頭痛など腰より上の疾患に悩まされている方もいらっしゃいます。
関係なさそうな靴と腰痛の関係ですが、第二の心臓と呼ばれる”足”を正しく使える靴を履くことが腰痛の改善につながるのです。
また、ハイヒールなどでつま先に体重がかかりやすい靴は前傾になりがちなバランスを保とうとして腰を反らせる「反り腰」になる原因です。
「反り腰」は上半身の重さを支える背骨のS字カーブが崩れている状態です。
上半身の重さを保つために腰に負担がかかり、腰痛へとつながります。
腰痛の方がウォーキングシューズを履くと?
腰痛の方がウォーキングシューズを正しく履くことで、歩く時に正しい足の使い方ができるようになります。
ウォーキングシューズの特徴として、かかとがしっかりと固定され、歩く時に靴の中で足がずれないような設計になっています。
正しいサイズのウォーキングシューズをきっちりと履き、正しく歩くことで、足に負担をかけることが少なくなり結果的に腰痛が改善することにつながります。
異邦人では腰痛でお悩みのお客様も多くご来店されます。
靴と腰痛が関係していると思っていらっしゃらないお客様も多いです。
原因不明の腰痛で悩まされている方は靴を見直すことで腰痛が改善することがあることを知っておいてください。
腰痛の原因
腰痛には腰椎椎間板ヘルニアや腰椎変形すべり症など腰そのものが原因ではっきりと分かっている場合は治療すると改善します。
しかし、多くの方が詳細な原因が分からずに慢性的に悩んでいます。
近年の研究で、腰以外の原因で腰痛の症状が出ていると考えられるようになってきました。
主な原因としては、
- 足の使い方
- 背骨のゆがみ
- 血流の流れ
の3つです。
足の使い方が腰痛の原因
合わない靴を履いていて、歩く時に正しい足の使い方ができていないことが原因で慢性的な腰痛になっていることも多いです。
歩き方が原因の方は長い時間をかけて歩き方や足の使い方の癖が原因で腰痛を発症しています。
ウォーキングシューズを履いて、正しく歩く習慣をつけることで腰痛が改善することがあります。
また、手と同じように足にも「利き足」があります。
利き足の逆の足を「軸足」と言います。
椅子に座って足を組む時に上に重ねるのが利き足で、下になる方が軸足です。
利き足と軸足の使い方に差があるほど、腰痛になりやすいとも言われています。
背骨のゆがみが腰痛の原因
腰痛に悩まされている方の大半が、背骨に歪みを抱えています。
背中が丸くなっている猫背の方はもちろん、胸を張っているように見えてお腹が突き出た姿勢の方も背骨のカーブが崩れています。
背骨のカーブが崩れていると、背骨で重力を分散させる力が弱くなり、周辺の筋肉に余計な負担をかけます。
背骨周辺の筋肉に疲労がたまると炎症を起こし、それが原因で腰痛を引き起こすと考えられています。
ウォーキングシューズを正しく履くことで、背筋を伸ばして歩く癖がつき、背骨のゆがみが改善する効果があります。
血流の流れが腰痛の原因
腰周辺の筋肉は体の中でも大きな筋肉がついています。
筋肉は血流の多い体のパーツです。
筋肉に血がめぐりにくい状態が続くと痛みが出ます。
腰周辺の血流が悪くなることで、疲労物質である乳酸や老廃物がたまり、腰痛の原因になります。
健康的な体を維持することで体の中の血流を改善して、腰痛が解消する可能性もあります。
腰痛の方のウォーキングシューズの選び方
腰痛の方がウォーキングシューズを選ぶ時にはいくつかポイントがあります。
❶ ウォーキングシューズの幅
一般的な靴には幅のサイズ表記はされていません。
ウォーキングシューズには一般的に幅のサイズも記載されています。
幅が広すぎると靴の中で足が横に動いてしまい、無意識に足の裏に負担がかかっています。
逆に幅がきついと足が圧迫され、歩いている時に痛みが出たり足が変形します。
ウォーキングシューズを購入する時は、しっかりと足の幅のサイズを測り、足の幅と長さの両方のサイズに合わせて購入するようにしてください。
異邦人ではお客様がご来店した際に、足のサイズはもちろん、足の幅のサイズも計測させて頂きます。
❷ かかと部分を押してもつぶれないこと
かかと周りに頑丈な素材が使われていないウォーキングシューズは注意が必要です。
指で押すとかかとがつぶれてしまうような柔らかいウォーキングシューズは歩いている時にかかとが横にずれ、足が内側や外側に傾いてしまいます。
ヒールカウンターと呼ばれるかかとの部分もウォーキングシューズを選ぶ時に重要なポイントです。
多くののウォーキンングシューズはかかと部分がしっかりと作られています。
❸ 靴底が全体的に曲がらないこと
靴底を曲げた時に靴全体が曲がってしまう柔らかい素材を使った靴は、歩く時の衝撃を吸収できません。
また、蹴りだす力を妨げるため、足裏に負担がかかってしまいます。
靴の前側1/3ほどが曲がり、指の付け根の関節がこの部分にぴったりと合う靴が理想的です。
❹ 紐などでサイズ調整ができること
足の形は一定ではありません。
午前と午後でも形が変わることがあります。
体調によってもむくみがあるとサイズが変わってしまいます。
そこで、紐などで足の状態に合わせて調整出来る靴を選ぶことがオススメです。
履く度に紐を結び直すのが面倒な方には、ファスナーやダイヤルでサイズ調整できるウォーキングシューズもあります。
❺ つま先に1cm程度の空きがあること
意識しなくても足のサイズに合ったウォーキングシューズを選ぶと自然に1cm程度の隙間ができるようになっています。
この隙間のことを”捨て寸”と呼びます。
歩く時に足の指が曲がる際、足の指先が靴のつま先に過度に当たらないようになっています。
捨て寸がない靴を履くと、歩く時の動きを妨げてしまい、足を圧迫することになります。
腰痛の方のウォーキングシューズの正しい履き方
ウォーキングシューズを選ぶ時は履き方も意識するようにしてください。
まず、靴を履く時は必ず腰をかけて履くようにします。
座りながら足を入れ、かかと側をトントンと地面に当てるようにしてください。
立ちながらつま先側をトントンとして履く方が多いですが、つま先側に捨て寸を作ることが重要です。
また、靴紐を結ぶ時は上に引っ張らず、横に引っぱって結ぶようにしてください。
横に引っ張ることにより、甲の押さえ部分がしっかりと締まり、足裏やかかとをよりフィットさせることができます。
腰痛の改善にはインソールも重要!
腰痛で悩んでいる方はウォーキングシューズと共にインソールを使うことも重要なポイントです。
インソールは足裏のアーチを支え、足にかかる圧力を分散させる役割を担います。
足に合ったウォーキングシューズにインソールを入れることで、足にかかる体重がバランスよく左右の足にかかるようになります。
また、足の裏を支えることで体全体のバランスを整え、体の歪みを矯正する働きもあります。
インソールが足の裏を支える”杖”の役割を果たすからです。
足元を安定させることができると、靴が軽く感じたり、歩きやすくなります。
体の歪みや歩き方が原因で慢性的な腰痛に悩まされている方は、ウォーキングシューズと共にインソールを利用することで腰痛が軽減されます。
腰痛とオーダーメイドインソール
ウォーキングシューズとオーダーメイドインソールを併用することで腰痛が改善することがあります。
市販のインソールよりもオーダーメイドインソールを使用するとさらに効果的です。
オーダーメイドインソールは自分の足や体の状態に合わせて制作します。
足の形は人によって様々です。
市販のインソールよりも自分の足にピッタリと合ったインソールを使用することで効果を最大限に発揮することができるからです。
足の形や力のかけ具合など、あなたの足の形から作成するため、“歩きやすくて疲れない”インソールを作ることができます。
足元が安定すると、最終的に腰痛改善へとつながるのです。
オーダーメイドインソールの役割
オーダーメイドインソールには、3つの役割があります。
❶ 靴と足をピッタリとフィットさせる役割
オーダーメイドインソールを入れると靴を履いた時にフィット感が得られます。
足の形に合わせたインソールを入れることで、靴の中で足が動くことがなくなります。
結果的に、足の指の筋肉からの負担が減り、膝や腰への負担を和らげることができるのです。
❷ 体の歪みやバランスを整える役割
足に合わない靴やインソールを使っていると、足元が歪んでしまいます。
土台のバランスが悪い積木と同じで、足元が歪むと体全体に影響します。
オーダーメイドインソールは歪みの元になる足元の歪みを少なくすることで、体全体のバランスを整えてます。
❸ 足裏のアーチをサポートする役割
足には、クッションの役割を果たすアーチが土踏まずの部分にあります。
合わない靴やインソールは、アーチの働きを活かせません。
足には3つのアーチが形成されていて、車のサスペンションのような働きをしています。
アーチが正しく機能しないと、歩くたびに床からの衝撃を受け、ふくらはぎ・ふともも・腰まで様々な影響を与えます。
オーダーメイドインソールを使って、サポートすることで足の裏にかかる衝撃を吸収・分散させることができます。
また、アーチが崩れていると扁平足や足底筋膜炎など様々な足のトラブルの原因にもなります。
オーダーメイドインソールの価格
市販のインソールは1,000円〜3,000円程度で購入することができます。
オーダーメイドインソールは、自分の足や症状に合わせて作ります。
手間や時間がかかるため、一般的なインソールよりも高価です。
一般的に10,000円〜20,000円前後で作ることができます。
異邦人では14,000円から販売しています。
腰痛の方の正しい歩き方
ウォーキングシューズを正しく選んで、しっかりと履いたら、歩き方にも気をつけてください。
歩くだけと軽く考えられがちですが、正しい歩き方はとても重要です。
間違った歩き方をしていると体のバランスが崩れ、腰痛をさらに悪化させる可能性もあります。
正しい歩き方は、
- 背筋を伸ばす
- 重心移動
- 左右のぶれ
の3つのポイントに気を付けるようにしてください。
背筋を伸ばす
慢性的な腰痛を患っている方は、痛みをかばって前かがみになりがちです。
猫背の方や背骨に歪みがある方も意識して歩いていないと、背筋が曲がってしまいます。
背筋が曲がった状態で歩いていると、直立時に比べて約1.5倍腰に負担がかかってしまいます。
腰への負担を軽減するためにも、背筋を伸ばして歩く必要があります。
背筋を伸ばすためには顎を軽く引き、目線は落とさず、肩の力を抜き、お腹を引っ込め、まっすぐ歩くように意識してください。
重心移動を意識する
歩く時はかかと側からつま先への重心移動を意識して歩くようにしてください。
蹴り出す時はつま先を、足を地面につける時はかかと側に重心置いて足裏全体で着地するように意識します。
また、着地する時は足の外側に重心を置きがちです。
なるべく足裏全体を使うように意識すると姿勢を崩すことなく歩けるようになります。
体の左右のぶれに注意
歩く時に背筋を伸ばした状態で、糸で吊られているイメージを持って歩くと体の左右のぶれを防げます。
正しい姿勢で左右にぶれずに歩くことで、インナーマッスルや体幹を鍛える効果もあります。
インナーマッスルが鍛えられると、筋肉が痛みのある腰を支えるためのコルセットの役割を果たすようになります。
結果的に腰痛改善にもつながることになります。
まとめ
ウォーキングシューズを正しく履いて、正しく歩くと腰痛を改善する効果が期待できます。
腰痛は様々な原因が複雑に絡み合い、慢性的に痛みを伴います。
体の歪みを直し、筋力を強化することで改善することが分かっています。
ウォーキングシューズを履くことで、体の歪みの改善や、筋力強化のサポートをすることができるからです。
さらに、オーダーメイドインソールを使うことでウォーキングシューズのパフォーマンスを最大限に発揮することができます。
異邦人では腰痛でお悩みの多くのお客様にウォーキングシューズとオーダーメイドインソールをご提案させて頂きました。
腰が軽くなって喜んでいらっしゃる方や、慢性的に悩んでいた腰痛が改善したお客様もいらっしゃいます。
原因が明確に分からない腰痛で悩んでいらっしゃる方はぜひ一度、異邦人へご相談ください。